叡山電鉄の茶山・京都芸術大学駅「バリアフリー・美装化」完成 大学と連携して整備



叡山電鉄の茶山・京都芸術大学駅のバリアフリー化・美装化工事が完了し、11月2日に同駅で完成式典が行われた。

工事完了直前の茶山・京都芸術大学駅。【画像:叡山電鉄】

式典に出席した叡山電鉄の豊田秀明社長は「大学への玄関口としてふさわしく、お客さまがご利用しやすい、新たな駅に生まれ変わった」とあいさつ。京都芸術大学の吉川左紀子学長は「アートの香りが漂うプラットフォームとして沿線の皆さまに親しみを感じていただける駅となることを願う」と述べた。

茶山・京都芸術大学駅で行われた完成記念式典。【画像:京都芸術大学】

茶山・京都芸術大学駅は1925年に茶山駅として開業した。駅から東へ約700mのところに京都芸術大学(旧・京都造形芸術大学)があり、今年2023年4月1日に現在の駅名に改称。施設の老朽化に加えバリアフリーに対応していなかったことから、バリアフリー化・美装化工事が実施された。

バリアフリー化工事は、ホームと車両の段差を抑えるためホームのかさ上げを実施。車椅子やベビーカーを利用できるようスロープも設けた。ホーム内方線付き点状ブロックも整備し、あわせて改札位置も変更した。

美装化工事は京都芸術大学と連携して実施した。環境デザイン学科の小野暁彦教授が設計。従来のスレート屋根を鋼板と断熱材が一体化した高機能屋根パネルにふき替えた。京都産の木材を壁面の装飾やベンチの改修に使用することで、駅の個性と温かさを感じさせる仕上げにしたという。

ホームのかさ上げのほか地元木材を活用して壁面の装飾やベンチの改修が行われた。【画像:京都芸術大学】

このほか、LED間接照明を導入して省エネルギー化。上屋鉄部の塗装を京都芸術大学のロゴに使用している青色に変えた。駅のホームをギャラリーと位置付け、京都芸術大学の大学生・教員の作品を定期的に入れ替えて展示する予定だ。

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