叡山電鉄は9月27日、鞍馬駅前で保存、展示しているデナ21形電車21号のカットモデルの修復に向け、クラウドファンディング(CF)を10月2日から11月30日まで実施すると発表した。

目標金額は800万円で、目標金額に達した場合に限り成立する「ALL or Nothing型」。リターンは披露会への招待や施設見学会、グッズなどになる。集めた資金は車両の修繕費と屋根の設置費に充当される。
CFが成立した場合、12月初旬から工事を始め、来年1月下旬に完了。その後、お披露目が行われる予定だ。募金はCFサイト「READYFOR」で応じる。
デナ21形は叡山電鉄の前身にあたる京都電灯と鞍馬電気鉄道の2社が、1928年の鞍馬線・山端(現在の宝ケ池)~市原の開通にあわせて共通設計を行った電車。2社あわせて10両が製造された。このうち21号は京都電灯が1929年に導入した車両で1994年まで運用され、翌1995年から先頭部のみカットモデルとして鞍馬駅前で展示されている。


叡山電鉄によると、何度か修復しているが、30年近く雨ざらしの状態で痛みが激しく、最近は木製の屋根が腐ったり、外板が腐食したり老朽化が著しい状態という。
《関連記事》
・叡山電鉄700系リニューアル「5両目」デビューに先立ち記念切符や撮影会、貸切運行も
・叡山電鉄ダイヤ改正「8月26日」平日20時台や土休日朝「見直し」