叡山電鉄700系リニューアル「5両目」デビューに先立ち記念切符や撮影会、貸切運行も



叡山電鉄(京都市)は9月25日、700系電車711号のリニューアル車を11月1日から運行すると発表した。700系のリニューアルは5両目。運行開始に先立ち記念切符の先行発売や撮影会、貸切運行が行われる。

700系711号リニューアル車のイメージ。【画像:叡山電鉄】

車体は濃い緑色をベースにデザイン。「信仰と修行、そして生活の糧としてともに歩んできた比叡山の神秘的な森」を表現している。内装の座席シート柄は「重なる木々」を抽象化した散らし模様とし、昨年2022年にリニューアルした712号との「揃い感」を強調。座席仕切りには金銀の刺しゅう糸で伝統紋様を表現した「絹ガラス」を採用し、京都らしさを演出したという。

このほか、車内照明やヘッドライト、テールライト、行先表示器にLEDを採用して省エネルギー化を図る。

711号リニューアル車の側面と先頭部。【画像:叡山電鉄】
711号リニューアル車の車内イメージ。【画像:叡山電鉄】
座席仕切りには金銀の刺しゅう糸で伝統紋様を表現した「絹ガラス」を採用。【画像:叡山電鉄】

記念切符「711号車リニューアル記念乗車券」は硬券乗車券の2枚セットで600円。10月28日に開催される「第16回えのでんまつり」の修学院会場で先行発売が行われる。通常発売は11月1日から出町柳駅で行われる予定だが、先行発売で完売した場合は通常発売は行わない。

記念切符のイメージ。【画像:叡山電鉄】

また、10月31日には事前申込制のデビュープレイベントとして、修学院車庫での車両展示撮影会と撮影会参加者限定の貸切運行(修学院車庫~二軒茶屋/引上線折り返し~出町柳駅間)を実施。撮影会では観光列車「ひえい」も並べて一緒に撮影できるようにする予定だ。参加費は6000円で定員30人。申込みは10月2日9時から予約サイト「セブンチケット」で受け付ける。

700系は1987年から1988年に導入された両運転台の電車。叡山電鉄の車両としては初めて冷房装置を搭載し、ワンマン運転に対応している。2018年からリニューアルが実施されており、2022年までに732号と722号、723号、712号の4両がリニューアルされた。このうち732号は観光列車「ひえい」として、先頭部の形状なども大きく変えたリニューアルが行われている。

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