新幹線「1.6倍」芸備線の最小区間は「35%増」 JR西日本2022年度の輸送密度



JR西日本は9月29日、昨年度2022年度の区間別の平均通過人員(輸送密度)を公表した。コロナ禍が収束が向かうなか多くの線区で増加しているが、一部の線区は減少している。

芸備線の備後落合駅。【画像:アクセルF/写真AC】

JR西日本が公表したのは、新幹線2路線と在来線49路線の輸送密度。一部の路線は複数の区間に分けて算出している。山陽新幹線は全体で2021年度の約1.67倍(2021年度:3万8795人→2022年度:6万4835人)。北陸新幹線のJR西日本運営区間(上越妙高~金沢)は1万7120人で、2021年度の約1.68倍だった。

輸送密度が最も大きかったのは、東海道本線・大阪~神戸で31万9661人。2021年度(28万8227人)に比べ約10%増加した。最も小さかったのは芸備線・東城~備後落合の20人。2021年度(13人)から約35%の増加で、コロナ禍前と比べても増えている。

2021年度に比べ輸送密度が減少したのは、山陽本線支線・兵庫~和田岬(8061人→7953人)、姫新線・津山~中国勝山(649人→640人)、姫新線・中国勝山~新見(136人→132人)、因美線・東津山~津山(131人→130人)、境線・米子~境港(2035人→2000人)。

2022年度の区別別輸送密度(北陸本線・小浜線・越美北線・七尾線・城端線・氷見線・高山本線・大糸線・東海道本線・湖西線・山陰本線・草津線・奈良線・大阪環状線・桜島線・福知山線)。【画像:JR西日本】
2022年度の区別別輸送密度(関西本線・桜井線・片町線・JR東西線・おおさか東線・関西空港線・和歌山線・阪和線・紀勢本線・山陽本線・加古川線)。【画像:JR西日本】
2022年度の区別別輸送密度(姫新線・舞鶴線・播但線・赤穂線・津山線・吉備線・宇野線・本四備讃線・伯備線・芸備線・福塩線・因美線・境線)。【画像:JR西日本】
2022年度の区別別輸送密度(木次線・呉線・可部線・岩徳線・山口線・宇部線・小野田線・美祢線・博多南線・山陽新幹線・北陸新幹線)。【画像:JR西日本】

JR西日本は今後、2019年度の輸送密度が2000人未満だった17路線30線区の収支率など経営状況も公表する予定だ。

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