東急電鉄などは8月21日、クレジットカードのタッチ機能とQRコードを活用した東急線の乗車サービスの実証実験を8月30日から始めると発表した。当面はデジタルチケットをあらかじめ購入して利用する事前購入方式のみ展開し、後払い方式は実施しない。
8月30日からの実証実験では、田園都市線の全駅にクレジットカードのタッチ機能とQRコードに対応した改札機を設置。デジタルチケットの販売サイト「Q SKIP」(キュースキップ)を8月30日の午前3時にオープンする。
「Q SKIP」に会員登録後、ログインしたうえで「田園都市線・世田谷線 ワンデーパス」(680円)などの企画乗車券を購入。利用当日に乗車券の「利用開始」ボタンを選択し、タッチ機能に対応したクレジットカードかQRコードを改札機の読取部にかざすと利用できる。
決済対象ブランドは「Visa」「Mastercard」「JCB」「American Express」「Diners Club」「Discover」。ただし「Mastercard」はタッチ機能対応のクレジットカードでは乗車できない。8月30日から10月31日までは、「Q SKIP」のオープン記念として購入合計額の50%をキャッシュバックするキャンペーンを実施する。
タッチ機能・QRコード対応改札機は今年2023年冬には東横線・目黒線・大井町線・池上線・東急多摩川線の各駅と東急新横浜線の新綱島駅に拡大。こどもの国線の各駅は来年2024年春に対応する。東急新横浜線の新横浜駅は来年度2024年度内に対応する予定。世田谷線は2024年春、車両や改札口にタッチ機能・QRコード対応の読取機器を設置する予定だ。
「Q SKIP」で販売する切符なども今後拡大。2024年度には有料座席指定サービス「Q SEAT」の座席指定券を取り使う予定だ。
後払い方式の乗車サービスの実証実験について東急電鉄などは、2024年春以降の実施に向け検討するとしている。
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