東急東横線の指定席「Q SEAT」2023年8月10日から 大井町線と違う利用方法



東急電鉄は7月26日、東横線で有料座席指定サービス「Q SEAT」を8月10日から開始すると発表した。「座れる通勤列車」として平日の夜に渋谷駅から横浜方面に向かう列車で実施する。

東横線の「Q SEAT」車両。8月10日から有料座席指定サービスが始まる。【撮影:草町義和】

「Q SEAT」サービスを提供する列車は、平日の渋谷発19時35分~21時35分の元町・中華街行き急行5本。渋谷、中目黒、学芸大学、自由が丘、田園調布、多摩川、武蔵小杉、日吉、綱島、菊名、横浜、みなとみらい、馬車道、日本大通り、元町・中華街の各駅に停車する。

「Q SEAT」サービスを提供する列車の時刻表。【画像:東急電鉄】

東横線の渋谷→横浜で「Q SEAT」車両を利用する場合、定期券などの乗車券類のほか列車指定券が必要。大井町線で実施されている「Q SEAT」サービスは乗車駅と降車可能駅が分かれているが、東横線「Q SEAT」はどの駅でも乗り降りできる。横浜高速鉄道みなとみらい線に乗り入れる横浜→元町・中華街の区間は、指定券なしで「Q SEAT」車両を利用可能だ。

東横線内での「Q SEAT」の利用は指定券が必要。みなとみらい線内では指定券がなくても利用できる。【画像:東急電鉄】

車両は5050系電車の10両編成を使用。ロングシートとクロスシートの両方に転換できる「Q SEAT」車両を4・5号車に連結し、「Q SEAT」サービスを提供する列車では一部の席を除きクロスシート配置で運用する。座席には電源コンセントとカップホルダーを設置。車内Wi-Fiサービスも無料で提供する。座席数は合計90席で、1両につきクロスシート36席とロングシート9席になる。

5050系(10両編成)の4・5号車に連結される「Q SEAT」車両。【画像:東急電鉄】
「Q SEAT」車両の車内。「Q SEAT」サービスを提供するときはクロスシート配置になる。【画像:東急電鉄】
ロングシート配置時の「Q SEAT」車両。【撮影:草町義和】
「Q SEAT」サービス提供時の座席配置。カップフォルダーは一部座席のみの設置となる。【画像:東急電鉄】

指定券は一律500円で大人・子供同額。専用販売サイト「Qシートチケットレスサービス」で購入できるほか、東横線の急行停車駅の窓口でも現金払いのみ購入可能だ。車内では販売しない。発売日は乗車当日のみで、乗車日より前の日の予約購入はできない。

「Q SEAT」は「座れる通勤列車」などと呼ばれる座席指定制の通勤列車の一種。同様のサービスはほかの鉄道にもあるが、東急電鉄の「Q SEAT」は編成中の一部の車両のみ座席指定制としている。2018年から大井町線でサービス開始。続いて東横線にも導入することになり、これまで5050系の編成に「Q SEAT」車両を組み込む作業が行われていた。

《関連記事》
東急東横線「Q SEAT」車、10月24日から 当面はロングシートの一般車両
東京都の都市計画審議会、東急大井町線「高架化」など都市計画変更を審議 9月開催