中国高速鉄道スマート復興号「アジア大会仕様」完成 杭州を中心に運用



中国中車グループの中車長春軌道客車で7月21日、高速鉄道車両「スマート復興号」の杭州アジア大会仕様車が完成した。9月から杭州で開催されるアジア競技大会・アジアパラ競技大会にあわせ、中国の杭州と周辺の各都市を結ぶ列車で運用される。

「スマート復興号」の杭州アジア大会仕様車。【画像:第19回杭州アジア競技大会委員会】

モーター付き4両とモーターなし4両で構成される8両編成で、浙江通信集団が購入した。走行速度は350km/hで定員は578人。走行時の空気抵抗を大幅に減らし、車体の軽量化なども含め1編成で年間約180万キロワット時の電力を節約できるという。

「スマート復興号」杭州アジア大会仕様車の側面。【画像:第19回杭州アジア競技大会委員会】

車体は杭州アジア大会のイメージカラーでデザインされた。車内も荷物棚などが杭州アジア大会のエンブレムやスローガンで装飾されている。

車内の気圧・温度を自動的に調整する機能を導入。一部のコンパートメントシートは人間工学に基づき最適化したという。5G+WiFiネットワークを提供するほか、映画鑑賞などのサービスも提供する。

「スマート復興号」杭州アジア大会仕様車の車内。【画像:第19回杭州アジア競技大会委員会】
「スマート復興号」杭州アジア大会仕様車の車内。【画像:第19回杭州アジア競技大会委員会】
「スマート復興号」杭州アジア大会仕様車の車内。【画像:第19回杭州アジア競技大会委員会】

完成した車両は今後、走行試験のため上海に移送。アジア大会の開催にあわせ、杭州と寧波、温州、金華、紹興、湖州の各都市を結ぶ列車で運用される。

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