中国・上海「ゴムタイヤトラム」開業13年で運休へ 利用者減少と「国際情勢」影響



中国・上海の路面電車タイプの軽量軌道交通(LRT)「張江有軌電車」が6月1日から運休する。中国「新浪網」や米国系放送局「ラジオ・フリー・アジア」などが伝えた。

6月から運休する上海の張江有軌電車。【撮影:草町義和】

新浪網によると、周辺の地下鉄やバスの整備で利用者が年々減少。最近は朝夕ピーク時のみ運行されていた。ラジオ・フリー・アジアによると、国際情勢の影響で輸入部品の調達が困難になったことが運休の要因という。

電車は軌道中央に敷設されたレールによって誘導され、ゴムタイヤで道路を走る。【撮影:草町義和】

張江有軌電車は上海軌道交通(上海地下鉄)2号線の張江高科駅に隣接する張江地鉄駅停留場と、張東路金秋路停留場を結ぶ9.8kmの路面電車。「ゴムタイヤトラム」と呼ばれるシステムを採用しており、電車は道路に敷設された案内レールで誘導され、ゴムタイヤで走行する。13年前の2010年に開業した。

《関連記事》
瀋陽~撫順を結ぶ路面電車が開業 中国初の「都市間LRT」
芳賀・宇都宮LRTの試運転で「脱線事故」渡り線の通過時、歩道に乗り上げる