明治村の蒸気機関車「9号」大規模修繕で2年休止へ 最終日は7年ぶり重連運転



名鉄系のテーマパーク「博物館明治村」(愛知県犬山市)は6月23日、同村内にある蒸気鉄道で運用している蒸気機関車のうち、「蒸気機関車9号」の運行を7月2日限りで休止すると発表した。車両の大規模修繕を2年ほどかけて行うため。最終日は7年ぶりの重連運転を行う。

2年ほど運行を休止する明治村の9号。【画像:名鉄】

運行休止前の3日間(6月30日~7月2日)は9号が牽引する。最終運行日の7月2日は重連運転を実施。9号と蒸気機関車12号、客車3両の順で編成を組み、「SL名古屋駅」を13時15分、13時50分、14時25分に発車する列車で運行される。転車台の不具合のため転車作業は行わない。

明治村の蒸気鉄道では9号と12号の2両が運用されている。このうち12号は2019年から大規模修繕が実施され、今年2023年4月から3年8カ月ぶりに営業運行に復帰したばかりだ。

2016年に実施された重連運転(先頭12号、後方9号)。【画像:名鉄】

9号は1912年に米国ボールドウィン社が製造した蒸気機関車。1913年から富士身延鉄道(現在のJR身延線)の富士~大宮町(現在の富士宮)で運用された。1936年、日本鋼管鶴見製鉄所(現在のJFEエンジニアリング鶴見事業所)に移籍して使われたのち、1973年に明治村に譲渡され、1974年から動態展示が始まった。

明治村によると、9号は2014年の大規模修繕から約9年の歳月が過ぎており、最近は不具合の発生で運休して修理を行うことが多くなった。このため、車両全体の調査と大規模修理を約2年間かけて行うことを決めたという。7月下旬に明治村から搬出される予定だ。

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