明治村の蒸気機関車「12号」3年8カ月ぶり営業運行 国内最古の動態保存



博物館明治村(愛知県犬山市)で動態保存されている「蒸気機関車12号」の修繕が完了し、4月20日から明治村内のSL東京駅~SL名古屋駅で営業運行を再開する。動態保存されている鉄道車両としては日本最古で、営業運行は3年8カ月ぶり。

明治村での営業運行を再開する蒸気機関車の12号。【画像:名鉄】

初日の4月20日は13時から12号牽引の営業列車が3往復する。時刻はSL東京駅発が13時00分・13時35分・14時10分、SL名古屋駅発が13時15分・13時50分・14時25分。当面のあいだは別の蒸気機関車(9号)をおもに使用し、12号の運行日や運行本数は段階的に増やしていく計画だ。4月中の走行スケジュールは博物館明治村のウェブサイトや公式ツイッターで案内する予定。

博物館明治村は明治期の建築物などを保存しているテーマパーク。1丁目~5丁目の5エリアに分かれており、村内の移動施設としてSL東京駅(5丁目北口)~SL名古屋駅(4丁目)を結ぶ蒸気鉄道と市電名古屋駅(4丁目)~市電京都七条駅(2丁目)~市電品川燈台駅(3丁目)を結ぶ路面電車軌道が設置されている。いずれも鉄道事業法や軌道法に基づく鉄軌道ではないが、明治時代に製造された蒸気機関車や客車、路面電車の動態保存運行が行われている。

蒸気鉄道で現在使われている蒸気機関車は9号と12号の2両。このうち12号は英国シャープ・スチュアート社で製造され、1874年に輸入された。国内で動態保存されている鉄道車両としては最も古い。

この2年前に開業した日本初の本格的な鉄道である官設鉄道(国鉄)の新橋~横浜で運用され、1911年には尾西鉄道(現在の名鉄尾西線)に譲渡された。戦後の1957年に廃車されたが、のちに名鉄ラインパーク(現在の日本モンキーパーク)を経て博物館明治村へ。当初は静態保存だったが、1973年から明治村内での動態運行が始まった。

博物館明治村によると、2019年9月から2020年7月にかけ、東海汽缶(静岡県)で大規模な修繕を実施。その後、復帰に向けた調整作業の一環として試運転など行っていたところ、機関室の下にある「板バネ」と呼ばれる部品の破断が確認された。

板バネは12号独自の形状で、再製作の工程や素材の選定などを慎重に進める必要があることが判明。1年ほどかけて修理が行われた。部品の取付が完了した昨年2022年10月14日から、復帰に向けた試運転を再開したという。

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