JR九州「脱・水戸岡デザイン」? 久大本線に新しい観光列車を導入へ



JR九州は5月10日、久大本線(ゆふ高原線)で来年2024年春から新しい観光列車を運行すると発表した。

久大本線の新しい観光列車のデザインは未発表。鹿児島の建築デザイン会社がデザインする(写真は水戸岡さんが手がけた「ふたつ星4047」)。【撮影:草町義和、加工:鉄道プレスネット】

運行区間は鹿児島本線・久大本線・日豊本線の博多~由布院・別府で、1日に片道1本の運行。月・水・土曜日は博多発の由布院・別府行き、火・金・日曜日は別府・由布院発の博多行きが運行され、木曜日は運休する。

博多~別府(久大本線経由)の所要時間は現在運行されている特急「ゆふ」「ゆふいんの森」が3時間台だが、新しい観光列車は約5時間かけて走る。座席はすべてグリーン車で、沿線の食材を中心に福岡・大分両県の魅力が詰まった食事(弁当)を提供する。

久大本線の特急「ゆふいんの森」。【撮影:草町義和】

JR九州の車両や施設のデザインは従来、おもに工業デザイナーの水戸岡鋭治さん(ドーンデザイン研究所)が引き受けていた。久大本線の新しい観光列車は、鹿児島の建築デザイン会社「IFOO(イフー)」が担当。同社は古民家の改修を手がけているほか、高級民泊施設の運営も行っている。

列車のコンセプトは「ゆふ高原線の風土を感じる列車」。気候や地勢によって生み出される食や風習、風景を五感で楽しむ列車にするという。

車両のデザインは今回未発表。JR九州は今後、列車名や運転時刻、運転日、停車駅、車内サービス、発売額なども含め、詳細を順次案内するとしている。

《関連記事》
西九州新幹線と同時デビュー「ふたつ星4047」試乗 干満差「日本一」の海を楽しむ
BRTひこぼしラインの開業日「8月28日」日田彦山線の一部をバス転換、県境は専用道