小湊鉄道の気動車キハ203「旧線」の場所で保存 グランピング施設の体験コンテンツに



千葉県市原市のグランピング施設「高滝湖グランピングリゾート」(千葉県市原市)の敷地内に、小湊鉄道キハ200形気動車のキハ203が設置された。施設運営会社の HAMIRU は、キハ203に「乗車」できる無料の公開記念キャンペーンを企画した。

高滝湖グランピングリゾートでのキハ203の設置作業の様子。【画像:HAMIRU】

小湊鉄道1日フリー乗車券や里見駅限定駅弁が付く「B賞」(6月4・11日、10組20名)と、「B賞」の内容に加え高滝湖グランピングリゾート1泊2日の招待が付く「A賞」(6月11日、1組2名)を用意。応募は高滝湖グランピングリゾートのツイッターアカウントをフォローし、同アカウントのキャンペーン投稿の内容に沿ってリツイートする。応募期間は5月19日23時59分まで。

高滝湖グランピングリゾートは、小湊鉄道線の高滝駅から北東へ約500mのグランピング施設。廃校になった小学校を活用し、2021年4月にオープンした。この施設の脇を通る小湊鉄道線の線路(上総久保~高滝)は1988年、高滝ダムの建設に伴い線路が付け替えられており、キハ203は付替前の旧線があった場所に設置。 HAMIRU は「キハ203が運行を開始した場所に『帰ってきた』様な歴史を感じることができます」とアピールする。

線路の付け替えが行われた頃の小湊鉄道線・上総久保~高滝の新線(左)と旧線(右)。【画像:HAMIRU】
キハ203は小湊鉄道線の旧線があった場所に設置された。【画像:HAMIRU】

キハ200形は1961年から1977年にかけ14両が製造された、小湊鉄道線の気動車。国鉄キハ20系気動車をベースに開発された。JR東日本から譲り受けたキハ40系気動車の導入などで一部の車両が引退しており、引退したキハ203を HAMIRU が譲り受けた。

HAMIRU は今後、グランピングリゾートの体験コンテンツとしてキハ203を活用し、展示保存する方針。イベントの定期開催を実施する予定としている。

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