新潟鉄道信組が県内2信組の合併に合流へ 国鉄新鉄局時代に設立のJR信組



新潟鉄道信用組合・はばたき信用組合・三條信用組合の新潟県内3信組は4月14日、合併基本協定書を締結した。昨年2022年4月、はばたき・三條の2信組が合併することで基本合意していたが、これに新潟鉄道信組が合流する。

上越線を走る国鉄新鉄局時代の荷物列車。【撮影:草町義和】

合併の基本事項によると、今年2023年11月20日をめどに合併。3信組の合併比率は対等で、はばたき信組を手続き上の存続信組として合併後の名称も「はばたき信用組合」とする。本店・本部は現在のはばたき信組の本店・本部(新潟市)に設置。合併後の役員は6月開催予定の通常総代会までに協議して決定する。

合併趣意書によると、新潟鉄道信組は持続的に組合員に対して金融サービスを提供するため、より強固な経営基盤が必要と考えていた。こうしたなか、はばたき信組・三條信組の合併に新潟鉄道信組が合流することで経営基盤が強固となり、新潟鉄道信組の組合員に対しても、これまで以上に質の高い金融サービスが提供できるという。

はばたき信組は新潟市や阿賀野市などを営業区域とする地域信組で、三條信用組合も三条市や見附市などを営業区域とする地域信組。これに対して新潟鉄道信組は、JR東日本新潟支社(旧・国鉄新潟鉄道管理局=新鉄局)の社員などが組合員の職域信組で、営業区域もJR新潟支社と同様、新潟県のほか山形県の一部を含んでいる。

新潟鉄道信組は1966年、新潟地方国鉄信用組合として設立。1984年の新潟国鉄信用組合への改称を経て、国鉄分割民営化後の1987年10月に現在の名称に変更された。近年は大量退職に伴う組合員の脱退で厳しい経営が続いており、2021年度のコア業務純益は2940万3000円の赤字だった。

3信組の預金残高(2022年3月末)は、はばたき=1100億5900万円、三條=497億6600万円、新潟鉄道=68億5600万円で、合計1666億8100万円。合併趣意書は3信組の合併により、新潟県内では有数規模の信組が誕生するとしている。

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