リニア中央新幹線「亀山駅」誘致で整備基金を積立 三重県亀山市2020年度予算



三重県の亀山市は本年度2020年度の当初予算で、リニア中央新幹線の亀山駅整備基金積立事業として5000万円を計上した。中央新幹線の駅の誘致を引き続き進める。

リニア中央新幹線の一部になる山梨リニア実験線。【撮影:草町義和】

亀山市はリニア中央新幹線の停車駅を同市内に整備するための経費に充当するため、1996年から整備基金の積立を行っている。2017年度末時点の積立額は約16億5000万円。このほか、リニア中央新幹線整備促進事業として169万円も計上した。

亀山市は三重県中北部の市で、JRの関西本線・紀勢本線の亀山駅がある。リニア中央新幹線は品川(東京都)~名古屋間が2027年の部分開業を目指して工事中だが、2037年の開業が予定されている名古屋~新大阪間は未着工でルートや駅の位置も決まっていない。

名古屋~新大阪間の途中に亀山市があることから、同市はリニア中央新幹線の停車駅の誘致運動を行っている。同市が2018年にまとめた報告書によると、リニア中央新幹線の全線開業により亀山市から全国各地への所要時間が30分から3時間ほど短縮。亀山市から東京都へは、現在の半分程度の約2時間になるという。

リニア中央新幹線・名古屋~大阪間の想定ルート。【作成:鉄道プレスネット編集部/国土地理院の地図を加工】