北陸鉄道の浅野川線「京王井の頭線3000系」再現第2弾はブルーグリーン



北陸鉄道は4月7日、京王井の頭線時代の塗装を再現した8000系電車を浅野川線で運行すると発表した。同社の創立80周年を記念して実施するもので、昨年2022年に行われた再現企画の第2弾。

京王井の頭線時代の塗装が再現される8800系の第8801編成。【画像:北陸鉄道】

8000系電車の第8801編成(8801+8811号)を使用し、この編成の車両が京王井の頭線時代にまとっていた「ブルーグリーン色」を再現する。今年2023年4月29日に「お披露目&撮影会ツアー」を実施。ツアー終了後から一般営業運行を始める。

ツアーは午前コース(9時45分集合~12時20分解散)と午後コース(13時15分集合~15時50分解散)の2回実施。午前コースでは「ブルーグリーン色」の第8801編成が初めて披露される。午後コースでは第8801編成と03系電車との並びを撮影できる。

旅行代金は大人1万1000円・子供9000円で各回30人を募集。「浅野川線土日祝限定1日フリーエコきっぷ」が付く。4月10日8時45分から北陸鉄道のウェブサイトなどで予約を受け付ける。

京王井の頭線3000系のブルーグリーン色。先頭のクハ3751が第8801編成の8801号になる。【画像:北陸鉄道】

浅野川線の8000系は京王帝都電鉄(現在の京王電鉄)の井の頭線で運用されていた3000系電車を譲り受けて改造した電車。井の頭線時代は編成ごとに異なるパステルカラーを先頭部窓回りの強化プラスチックに着色していたのが特徴だった。

浅野川線には1996年から1998年にかけ10両(2両編成5本)が導入されたが、塗装はオレンジ色に統一された。老朽化のため2020年から03系電車(もと東京メトロ日比谷線03系)への更新が進められている。現在も運用されているのは第8801編成と第8902編成の2両編成2本だけだ。

このうち第8801編成は3000系のなかでも初期に製造されたもの。後期の3000系と異なり車体の裾絞りがなく、ドアは片開きを採用しているのが特徴だ。北陸鉄道は「片開きである初期型編成で現在も運行しているのは、浅野川線8801編成のみとなっており大変貴重な車両です」としている。

浅野川線に導入された京王3000系の初期型は、ほかに第8802編成(8802+8812号)があった。北陸鉄道は2022年7月、この編成を使用して京王井の頭線時代の塗装(アイボリーホワイト色)を復元した企画を実施。それから2カ月後の9月に引退した。

北陸鉄道は浅野川線のほか、石川線でも3000系を譲り受けて改造した7700系電車の2両編成1本を運用している。

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