静岡鉄道「1000形」再び熊本電鉄へ A3000形の11編成目デビューで残り2本に



静岡鉄道は2月15日、静岡清水線でA3000形電車の11編成目(A3011編成)の運行を2月25日から始めると発表した。初日の2月25日は出発式などが行われる。同時に1000形電車の第1012編成が引退し、熊本電鉄に譲渡される。

2023年2月25日にデビューする静岡鉄道A3000形のA3011編成。【画像:静岡鉄道】

A3011編成の出発式は2月25日の10時15分から新清水駅で開催。清水エスパルスのマスコットキャラクター「パルちゃん」の一日駅長任命式も行われる。A3011編成は臨時列車として10時28分に発車し、新静岡駅には10時52分に到着。その後は同駅で車両の展示やグッズ販売が行われ、11時48分から通常運用に入る。

静岡鉄道によると出発式は通常、新静岡駅で行っている。今回は「昨年台風15号で大きな被害に遭われた方が多い清水エリアの皆様に、少しでも明るい話題をお届けしたい」として、新清水駅で開催することにしたという。

1000形の第1012編成は2月1日から「さよなら1012号」と記されたヘッドマークを掲出して運行中。最終日の2月25日は14時26分から16時まで新静岡駅で展示し、グッズ販売も行う。ラストラン列車は16時00分発で柚木駅まで運行する。

静岡清水線では1973年から1985年にかけ24両(2両編成12本)が製造された1000形が使われていた。2016年に新型のA3000形デビューし、これに伴い順次引退している。大半はそのまま廃車になったが、第1009編成が熊本電鉄、第1010編成がえちぜん鉄道にそれぞれ譲渡された。

熊本電鉄に譲渡される1000形の第1012編成。【画像:静岡鉄道】
熊本電鉄に譲渡済みの第1009編成。【撮影:草町義和】
第1011編成は2023年3月で「ちびまる子ちゃんラッピング電車」としての運行を終了する。【撮影:草町義和】

今回引退する第1012編成は第1009編成に続き熊本電鉄に譲渡される予定。これにより1000形は第1008編成と「ちびまる子ちゃんラッピング電車」として運用されている第1011編成の2本だけになる。このうち第1011編成は3月26日限りで「ちびまる子ちゃんラッピング電車」としての運行を終了する。

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