JR東日本の横浜支社は2月17日、南武線・尻手~浜川崎(浜川崎支線、川崎市)にE127系電車を導入すると発表した。同線で現在運用されている205系電車を置き換える。
浜川崎支線に導入されるのはE127系の4両(2両編成2本)。現在のE127系は新潟地区と長野地区に配置されているが、横浜支社の広報室は新潟地区で運用されていたE127系を導入するとしており、E127系0番台のV12・V13編成を転用改造したうえで導入するとみられる。来年度2023年度に運用開始の予定だが、詳細な時期は未定だ。
E127系はVVVFインバーター制御を採用しており、205系より消費電力を抑えられる。ドア数は205系より一つ少ない片側3カ所。半自動ドアスイッチを採用しており、車内温度を保持しやすい。浜川崎支線への導入に際しては車体帯を変更。車内に防犯カメラを設置して室内灯はLEDを採用し、ワンマン運転に対応する。
E127系は1995年に登場した通勤タイプの電車。まず0番台の26両(2両編成13本)が新潟地区に導入され、続いて長野地区向けの100番台が24両(2両編成12本)製造された。
このうち新潟地区の0番台は1本(V3編成)が2014年に廃車。翌2015年、北陸新幹線の金沢延伸開業にあわせ並行在来線の経営を引き継いだえちごトキめき鉄道に10本(V1・2・4~11編成)が譲渡され、形式名をET127系に変更した。
JR東日本に残った2本(V12・V13編成)は昨年2022年3月に定期列車での運用を終了した。落雷事故による車両不足を受け同年6月から上越線で一時的に運用に復帰したものの、これも終了済み。今後の去就が注目されていた。
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