梅田貨物線「地下化」来年2月に 「うめきた地下ホーム」使用開始に先行



大阪市とJR西日本は12月9日、東海道本線貨物支線(梅田貨物線)で来年2023年2月11日夜から13日早朝にかけ線路切替工事を行うと発表した。これに伴い道路の交通規制や特急列車の運休を実施。梅田貨物線は2月13日の始発から地下ルートでの運行が始まる。

うめきた2期(梅田貨物駅跡)に沿って地上を通る梅田貨物線。ここを走る特急「はるか」の姿も来年2月で見納めになる。【撮影:草町義和】

線路切替工事は新大阪~西九条の2カ所で実施。2月11日22時から13日6時まで府道41号なにわ筋の福島区福島6丁目~5丁目の区間(JR大阪環状線福島駅下の浄正橋踏切付近)が車両通行止めになる。自転車と歩行者は通行できるが一部迂回(うかい)する必要がある。

このほか2月12日は終日、梅田貨物線を経由する特急「はるか」「くろしお」が運休する。「はるか」は野洲・草津・京都~関西空港の全区間で全列車が運休。特急「くろしお」は京都・新大阪~天王寺のみ運休し、天王寺~和歌山方面は運転する。振替輸送や代行輸送は行わない。

現在の梅田貨物線(青)。2023年2月に地下化(赤点線)されるが、大阪駅(うめきたエリア)の地下ホームは春からの使用開始になる。【画像:国土地理院地形図、加工:鉄道プレスネット】

梅田貨物線は東海道本線の吹田貨物ターミナル駅から新大阪駅を経て大阪環状線の西九条駅を結ぶ貨物線。貨物列車のほか京都・新大阪~関西空港・和歌山方面を結ぶ「はるか」「くろしお」のバイパスルートとしても使われている。

途中の梅田貨物駅を廃止して跡地を「うめきた2期」として再開発する計画が浮上したのを機に連続立体交差事業がスタート。うめきた2期エリアの地下を通るルートに変更し、踏切1カ所を解消することが計画された。

2023年春の使用開始に向け工事が進む大阪駅(うめきたエリア)の地下ホーム。【撮影:草町義和】

地下化される区間の中間(大阪駅の北側)には「大阪駅(うめきたエリア)」として同駅の地下ホームが新設され、おおさか東線の列車や「はるか」「くろしお」が停車する。地下ホームの使用開始は2023年春の予定。地下ルートでの運行開始が先行するため、「はるか」「くろしお」は2月の地下化から当面のあいだ、地下ホームを通過することになる。

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