岡山駅前広場の整備「本格着手」来年1月から 路面電車の乗り入れは2025年度



岡山市は11月29日、岡山駅東口広場の整備工事を来年2023年1月10日から本格的に着手すると発表した。路面電車の駅前広場乗り入れプロジェクトの一環。

岡山電軌の路面電車。【撮影:草町義和】

駅前広場の一般車ゾーンとタクシーゾーンの入替に必要な改修工事に着手する。まずタクシーゾーンの整備工事を1月10日から本格的に開始。一般車ゾーンの整備工事は秋頃から工事に着手する予定。

この影響で岡山駅前広場内の一般車駐車場が約2年間使用できなくなる。一般車の送迎場は当面のあいだ使えるが、工事の進展に伴い規模縮小や使用できなくなる期間が生じる。岡山市はその都度告知するとしている。

岡山駅東口駅前広場(路面電車乗り入れ後)の平面図。【画像:岡山市】

岡山電軌の現在の岡山駅前停留場は交差点を挟んでJR岡山駅から離れており、JR線などとの乗り換えが不便。このため岡山駅前広場への乗り入れが計画され、2020年3月に岡山電軌が岡山駅前(現)~岡山駅前(新)0.1kmの軌道特許を取得した。完成するとJR線と路面電車の乗り換え時間が1分30秒~3分ほど短縮される。

当初は2023年度の乗り入れを予定していたが、計画に盛り込まれていなかった仮設通路の確保が必要になったことなどから、今年2022年に入って2年遅れの2025年度乗り入れ予定に変更。全体の事業費も当初予定のほぼ倍となる約86億円になることが見込まれたが、一部施設の整備を中止して約66億円に抑えられる見込みだ。

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