岡山「湘南色115系」京都鉄道博物館で展示 11月



京都鉄道博物館は10月13日、「湘南色」の115系の特別展示を行うと発表した。期間は11月3~6日の4日間。

岡山地区で運用されている「湘南色」の115系。【画像:京都鉄道博物館】

展示されるのはJR西日本の岡山地区で運用されている115系のうち、車体が湘南色で塗られた3両編成。JR西日本の営業線路とつながった引込線がある本館1階「車両のしくみ/車両工場」エリアで展示される。関連イベントも計画されており、運転台見学付き入館券も発売される予定だ。詳細は今後改めて案内される。

115系は国鉄時代の1963年から1983年にかけ1921両が製造された普通列車用の電車。車体構造や車内設備などは同時期に製造された111系や113系と同じだが、山岳路線や寒冷地での運用を目的に下り勾配での定速運行を可能にする抑速ブレーキや耐寒耐雪仕様を採用したのが特徴だ。

車体の塗装は当初、111・113系と同じ緑・オレンジの2色を採用。この塗装は東海道本線の湘南地域を走る80系(1950~1958年製造)で初めて採用されたことから湘南色と呼ばれるようになった。

上越線を走る湘南色の115系(1980年頃)。【撮影:草町義和】

のちの国鉄分割民営化の前後から地域ごとに独自の塗装が施されるようになり、湘南色をまとった115系は減少。岡山地区の115系も現在は黄色1色で塗装されているが、一部の編成は利用者からの要望などを受ける形で湘南色が維持されている。

115系は老朽化に伴う新型車両への更新で数を減らし、現在運用しているのはJR西日本としなの鉄道(長野県)の2社だけになった。JR西日本の岡山地区では2023年度以降、新型車両の227系が順次導入される計画。これに伴い同地区の115系も引退するとみられる。

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