JR西日本は5月10日、岡山・備後エリアに導入する新型車両「227系」のデザインが決まったと発表した。2023年度以降、順次導入される。
GKデザイン総研広島がデザインを監修した。デザインコンセプトは「豊穏の彩(ほうおんのいろどり)」。「豊穏」は「豊饒」と「穏和」を組み合わせた造語で、岡山・備後エリアの「豊かで穏やかな気候・風土」を表現する。岡山の桃や福山のバラ、尾道の桜をイメージした「豊穏のピンク」をシンボルカラーとし、太陽の恵みと穏やかさを暖色のグラデーションで表現するという。
227系は老朽化した国鉄電車の更新を目的に開発された普通列車用の近郊型直流電車。衝撃吸収構造や車両異常挙動検知装置、運転士異常時列車停止装置(EB-N装置)などを採用して安全性を高めたほか、自動温度調節による空調、自動換気機能で快適性の向上を図っている。車内にはバリアフリートイレや車椅子・ベビーカースペースを設けたほか、2カ国語対応の情報案内装置を設置。出入口付近のスペース拡大を図って乗り降りしやすい構造にした。
2015年に広島エリアに導入され、2019年3月には和歌山エリアにも導入された。JR西日本は2021年11月、岡山・備後エリアに「227系ベース」の新型車両を導入すると発表していた。同エリアには2023年度以降、2両編成と3両編成の合計101両を導入し、山陽本線などで運行する計画。同社は今後、車両の愛称名を募集するとしている。
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