阪急電鉄は5月21日、京都線の座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」のサービス開始日を7月21日に決めたと発表した。同社が座席指定車を運用するのはこれが初めて。
2300系電車と9300系電車(一部)の大阪寄りから4両目にPRiVACE車を連結し、京都線の特急系の列車(特急・通勤特急・準特急)で運用。7月21日から1時間あたり2~3本の頻度で座席指定サービスを提供する。その後もPRiVACE車を組み込んだ編成を増やし、2025年ごろには1時間あたり4~6本に拡大する予定だ。
PRiVACE車は横3列(1+2列)のリクライニングシートで、読書灯やコンセント、ドリンクホルダーなどを設置。パーティションを設けるなどしてプライベート空間の確保を強化している。また、障害の有無にかかわらず利用できる子供用のポータブルチェアを搭載。PRiVACE車に乗務する専属アテンダントに申し出れば利用できる。
阪急電鉄によると、専属アテンダントは障害者や高齢者を適切に案内するためのユニバーサルマナー検定を受講。制服はPRiVACEの上質感にマッチするデザインで、ジャケットとベストには環境にやさしい素材を使用しているという。
PRiVACE車の利用に際しては乗車券類のほか座席指定券(500円)が必要。PRiVACEのウェブサイトで乗車前の14日前から発車時刻の1分前まで予約を受け付ける。ただし7月21~23日の予約は7月9日13時から受け付ける。このほか、車内でも座席指定券を購入できる。
阪急電鉄はPRiVACEのサービス開始に先立ち、座席体験会や試乗会を企画している。座席体験会は大阪梅田駅ビッグマン前広場(6月16~23日)と京都河原町ガーデン・イベントスペース(6月28~30日、7月5~7日)に開催。PRiVACE車の座席を設置して座れるようにする。試乗会は7月13・14日に開催。抽選で合計320人を募集する。応募期間は6月3日10時から6月23日23時59分まで。
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