相鉄・東急直通線の加算運賃「適当」答申、近く認可へ 二俣川~目黒は627円



国土交通大臣の運輸審議会は10月11日、相鉄と東急電鉄が認可申請していた相鉄・東急直通線(横浜市)の加算運賃について、申請通り認可することが適当と答申した。これを受けて国交相は近日中に認可するとみられる。

相鉄・東急直通線の羽沢トンネル(工事中の2020年3月撮影)。【撮影:草町義和】

認可申請されたのは加算運賃の上限設定。相鉄は羽沢横浜国大~新横浜の区間について普通旅客運賃で40円を加算し、定期旅客運賃(1カ月)も通勤で1520円、通学で580円を加算する。東急電鉄は新横浜~新綱島の区間で普通旅客運賃に70円を加算。定期旅客運賃(1カ月)は通勤で2620円、通学で970円を加算する。新綱島~日吉は加算運賃を設定しない。

相鉄・東急直通線の羽沢横浜国大~新横浜~日吉は来年2023年3月に開業予定。同線と相鉄・JR直通線の西谷~羽沢横浜国大を経由して相鉄線と東急線の相互直通運転が行われる。相鉄・東急直通線の開業時には西谷~新横浜が「相鉄新横浜線」、新横浜~日吉が「東急新横浜線」になる。

東急新横浜線・相鉄新横浜線と直通運転する路線(太線)。【画像:相鉄・東急電鉄・東京メトロ・東京都交通局・埼玉高速鉄道・東武鉄道・西武鉄道】

相鉄と東急は今年2022年8月、相鉄・東急直通線の建設費の一部を利用者に負担してもらうため加算運賃の認可を申請していた。2019年11月に開業した相鉄・JR直通線も普通旅客運賃で30円の加算運賃が設定されており、西谷~日吉の加算運賃の合計は140円になる。

相鉄線の二俣川駅から相鉄新横浜線・東急新横浜線経由で東急線の目黒駅まで移動する場合、加算運賃を加えた普通旅客運賃の合計(東急線は2023年3月実施予定の運賃改定額で計算)はICカードで627円、紙の切符で630円。横浜駅を経由する現在のルートに比べ150円ほど高い。所要時間は二俣川~目黒でいまより16分ほど短縮される見込みだ。

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