西鉄「バリアフリー料金」来年3月から加算 大手私鉄の半数が導入決定



西鉄は9月21日、「鉄道駅バリアフリー料金制度」の導入とバリアフリー整備・徴収計画を国土交通省の九州運輸局に届け出た。来年2023年3月27日から同社の天神大牟田線・太宰府線・甘木線・貝塚線で運賃にバリアフリー料金を加算する。大手私鉄16社でバリアフリー料金の導入を決めたのは半数の8社になった。

西鉄天神大牟田線の列車。【撮影:草町義和】

加算額は普通券が10円。通勤定期券は1カ月370円、3カ月1050円または1060円、6カ月1990円または2000円を加算する。普通券の子供は料金加算後の半額(10円未満切り上げ)になる。通学定期券は加算しない。

徴収計画によると、バリアフリー料金の徴収期間は2023年3月~2026年3月の3年間。総徴収額は17億8200万円でバリアフリー設備の整備費として活用する。2026年度以降も徴収を継続する予定だ。

バリアフリー整備計画によると、整備期間は2021~2025年度。西鉄福岡(天神)駅のホームドア整備を完了させるほか、バリアフリートイレや案内設備の整備、基準適合化を推進する。総整備費は42億6100万円で4割ほどがバリアフリー料金からの拠出になる。整備計画は2026年度以降も継続を検討する予定。

西鉄福岡駅に設置されたロープ式のホームドア。【撮影:草町義和】

大手私鉄では東武鉄道や阪急電鉄などがバリアフリー料金の導入を決定済み。JRはJR東日本(首都圏)とJR西日本(関西圏)が導入の予定だ。

《関連記事》
鉄道「バリアフリー化料金」運賃上乗せが可能に 省令改正、整備費の補助率も拡充
西鉄天神大牟田線の新駅「桜並木駅」駅名決定、高架化から1年以上先に開業へ