「JR西日本~JR九州」またがる在来線IC定期券を発売 新幹線サービスの拡大も



JR西日本は7月28日、同社のICカード「ICOCA」について、「ICOCA」エリアとJR九州のICカード「SUGOCA」エリアにまたがる在来線IC定期券を2023年春から発売すると発表した。「ICOCA」による新幹線定期券の発売区間の拡大なども同時期に実施する。

JR西日本・JR九州の境界点になっている山陽本線の下関駅。【撮影:鉄道プレスネット】

JR西日本とJR九州の境界となっている山陽本線の下関駅(山口県下関市)は「SUGOCA」が導入済み。「ICOCA」も2023年春に導入される予定だ。これにあわせてJR西日本は「ICOCA」エリアと「SUGOCA」エリアにまたがる区間の在来線IC定期券を「ICOCA」で発売する。

交通系ICカードのチャージ額を利用して各社のICカードエリアをまたがって利用することは従来通りできない。IC定期券でもカードエリアをまたがり、かつ定期券区間外を乗車する場合も到着駅で自動改札機を利用することができない。

JR九州は「SUGOCA」「ICOCA」にまたがる在来線IC定期券の「SUGOCA」による発売について、7月28日の17時時点で明らかにしていない。同社の広報担当者は取材に対し「とくに新しい情報はない」と話した。

「ICOCA」と「SUGOCA」をまたぐ「ICOCA」IC定期券の利用イメージ。【画像:JR西日本】

JR西日本はこのほか、「ICOCA」カードによる新幹線定期券「FREX」「FREXパル」の発売区間を拡大。山陽新幹線の現在の発売区間は新大阪~新岩国だが、2023年春から新大阪~博多の全線に拡大する。

在来線IC定期券の「新幹線乗車サービス」も同様に適用範囲を拡大。現在は山陽新幹線・新大阪~徳山が対象区間だが、新大阪~博多の全線に拡大する。このサービスは定期券区間内に新幹線駅が2駅以上含まれる場合、在来線IC定期券を新幹線の自動改札機にタッチするだけで新幹線の普通車自由席を利用できるもの。特急料金は新幹線自動改札機でチャージ額から引き去る。

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