宇部線・小野田線「懐かしの105系カラー」5年ぶり復活、7月9日から



JR西日本と山口県宇部市は7月1日、「懐かしの105系カラー」と題して105系の旧塗装を5年ぶりに復活させると発表した。7月9日に出発セレモニーが行われる。

白地に青・赤2色帯だった頃の宇部線・小野田線の105系。【撮影:草町義和】

旧塗装に変わるのは105系のK-02編成(クモハ105-14+クハ104-14)。白地に青・赤2色の帯を巻いた塗装に変わる。7月9日から当分のあいだ、宇部線・小野田線と山陽本線・下関~新山口を運行。車内は宇部線・小野田線で実施されるスマホスタンプラリーの広告が9月4日まで掲出される。このスタンプラリーは宇部市が実施するイベント「まちじゅうエヴァンゲリオン第2弾」の一環として行われるもの。

セレモニーは7月9日の11時10分~35分、宇部新川駅の3番線ホームで開催。JR西日本や宇部市の関係者によるあいさつのあと車両を披露し、出発合図を行う。セレモニー当日に集まった人には「懐かしの105系カラー」のペーパークラフトを数量限定でプレゼントする。

105系は西日本エリアの電化ローカル線向けに開発された電車。国鉄時代の1981年以降、新造車60両のほか改造車66両が導入された。それまでの国鉄電車は基本的に2両1組としていたが、105系は構造上、1両だけでも走行できるようにして短編成化を可能にしたのが特徴。廃車になった車両の部品を再利用するなどして製造コストを抑えた。

宇部市内などを舞台とする『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では旧塗装の105系のほか小野田線で運用されていたクモハ42形なども登場する。【撮影:草町義和】

現在はJR西日本のみ保有し、山陽本線や福塩線・宇部線・小野田線で運用されている。登場当初の塗装は黄色に青帯だったが、のちに各地ごとに異なる「地域色」を採用。宇部線や小野田線の105系では白地に青・赤の2色帯をまとった地域色が採用された。この塗装の105系は宇部市内などを舞台とする映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に登場する。2017年までに黄色1色の塗装に変更され、地域色は姿を消していた。

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