五能線・津軽鉄道で実現したい「夢」募集 青森県、マニア向け旅行商品で誘客目指す



日本旅行グループの日本旅行東北は7月11日から、「五能線・津軽鉄道で実現したい夢」を一般から募集する。応募された「夢」を審査して表彰するとともに、夢の実現の可能性を検討してツアーの実施を目指す。

「夢」募集のポスター。【画像:青森県・JR東日本・津軽鉄道・日本旅行東北】

応募期間は7月11日から8月10日まで。青森県のウェブサイトなどからアクセスできる専用サイトで応募を受け付ける。青森県西北地域県民局と津軽鉄道、JR東日本、津軽鉄道沿線関係者などによる検討委員会が審査し、「魅力がいっぱい、実現したらうれしい『大夢賞』」1名と「ちょっとマニアック、だけど楽しそう『斬新夢』」2名を表彰する。

日本旅行は「いただいた夢は検討委員会において実施の可否について検討いたしますが、 夢の実施までをお約束するものではありません」としている。

五能線は東能代~川部(秋田県・青森県)の147.2kmを結ぶJR東日本の鉄道路線。一部の区間は日本海沿いを走り、観光列車「リゾートしらかみ」が運行されている。津軽鉄道は五能線と連絡している津軽五所川原駅から津軽中里駅まで20.7kmを結ぶ路線(青森県)を運営。車内にダルマストーブを設けた「ストーブ列車」を冬季に運行している。2019年度の輸送密度は五能線が597人で津軽鉄道は410人。両線とも利用者が少ないローカル線で経営は厳しい。

日本旅行東北は青森県から「西北の鉄旅コンテンツ創出業務委託」を受託し、「夢」の募集もこの事業の一環として実施される。青森県によると、業務目的は「西北地域の有力な観光コンテンツである津軽鉄道とJR五能線等を活かし、鉄道ファン向けの旅行商品を企画・造成し、モニターツアー等を実施するとともに、効果的な情報発信を行うことにより、鉄道ファンを核とした更なる誘客の促進を図る」としており、鉄道マニア向けの旅行商品を企画して実施につなげたい考えだ。

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