「かわせみ やませみ」豊肥本線へ 9月ダイヤ改正、九州各線の特急や観光列車も見直し



JR九州は西九州新幹線の開業にあわせ、9月23日にダイヤ改正を実施する。西九州エリアを除く各線の特急列車や観光列車も、コロナ禍による利用者の減少などを踏まえて運転本数や運転区間、時刻を見直す。

JR九州の特急「ソニック」。【撮影:鉄道プレスネット】

博多~大分間の臨時特急「ソニック81・80号」は定期列車に格上げし、列車名を「ソニック29・46号」に変更。時刻は「29号」が博多14時00分発→大分16時04分着、「46号」が大分16時44分発→博多18時50分着になる。一方、夜間の小倉22時01分発の博多行き「きらめき7号」は廃止する。

門司港~博多間では朝の通勤通学時間帯に特急を増発する。時刻は門司港6時40分発→博多7時53分着→肥前浜8時58分着で列車名は「かささぎ101号」。「かささぎ」はダイヤ改正にあわせ博多~肥前浜間に新設される特急列車だが、「101号」は運転区間を拡大して運行する。

小倉~博多間では特急列車の停車駅も見直す。福間駅では「かささぎ101号」が新たに停車するほか、博多発18~21時台の大分行き「ソニック」4本が新たに停車。赤間駅では博多行き「ソニック」6本と大分行き「ソニック」5本が新たに停車する。

戸畑駅では8~9時台に博多行き「ソニック」2本が新規停車。香椎駅では10時台に博多行き「ソニック」1本が停車する。一方、吉塚駅に停車している大分行き「ソニック59号」(22時08分)は同駅への停車を取りやめる。

日豊本線・豊肥本線の熊本~大分~別府間を結ぶ「九州横断特急」は、定期列車の「2・3号」が大分~別府間の運行を取りやめ、豊肥本線のみ運行する。

JR九州の観光列車シリーズ「D&S列車」は、西九州エリアで「ふたつ星4047」が新たに運行を開始。一方で「36ぷらす3」の運行ルートのうち月曜日ルート「金の路」(博多~長崎間の往復)が9月19日限りで終了する。JR九州は10月以降の新しい月曜日ルートについて「西九州エリアの新たな魅力を再発見できる旅をご提案します」としており、詳細は後日発表される予定。

JR九州の観光列車「かわせみ やませみ」。【画像:忍者くん/写真AC】

肥薩線の観光列車「かわせみ やませみ」は、運転区間を豊肥本線の熊本~宮地間に変更する。この列車は2017年3月から熊本~人吉間で運行されていたが、2020年7月の豪雨災害で肥薩線が一部不通となったことから運休。同年8月以降は鹿児島本線・博多~門司港間で運行されている。

三角線の観光列車「A列車で行こう」。【撮影:草町義和】

三角線の観光列車「A列車で行こう」は、三角行き「1・3・5号」が新たに網田駅に停車。同駅で10分程度停車し、熊本~三角間の所要時間をいまより13分長い51分とする。JR九州はこれにより車内での滞在時間を拡大し、「(熊本)県内最古である網田駅舎の歴史に触れ、ハイボール片手に御輿来海岸(おこしきかいがん)を眺めながらジャズの名曲を楽しむ旅をのんびりとご堪能ください」としている。

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