JR九州「ひこぼしライン」来夏開業 日田彦山線のBRT化、バス停デザインなど発表



JR九州は5月27日、「日田彦山線BRT」(福岡県・大分県)を来年2023年夏に開業すると発表した。水害で運休中の日田彦山線・添田~夜明間をバス高速輸送システム(BRT)に転換するもの。路線愛称は「BRTひこぼしライン」。

BRTひこぼしラインのBRT駅のイメージ。【画像:JR九州】

運行区間は添田~彦山~宝珠山~夜明・日田間の約40km。このうち彦山~宝珠山間の約14kmは日田彦山線の線路敷地を活用したバス専用道を走る。久大本線の日田駅までは、不通前と同様にBRTひこぼしラインのバスが乗り入れる形になる。バス停留所(BRT駅)の位置などの詳細は明らかにしていない。

BRTひこぼしラインのルート。【画像:JR九州】

同時に愛称やロゴマーク、BRT駅のデザインも発表された。JR九州は愛称のBRTひこぼしラインについて「日田彦山線沿線の地域の想いを乗せ、未来に向け駆け抜けていく『日田“彦”山線の“星”』となるように願いを込めて命名しました」としている。ロゴマークは日田彦山線のアーチ橋(通称「めがね橋」)と「やまなみ」「ひこぼし」をデザインした。

ロゴマークのイメージ。【画像:JR九州】

一部のBRT駅に設置される待合ブースは駅ごとに木材を活用して地域の特色を表現。「独自性に溢れた温かみのある空間」(JR九州)を創出するとしている。それ以外のBRT駅は沿線自治体の添田町と東峰村、日田市をイメージしたBRTひこぼしラインオリジナルの駅サインを設置し、沿線の一体感を創出するという。

待合ブースのイメージ。【画像:JR九州】
案内サインのイメージ。【画像:JR九州】

導入車両や車両のデザイン、運転時刻、BRT駅の設置場所などについて、JR九州は決まり次第発表するとしている。

日田彦山線の添田~夜明間29.2kmは2017年7月の九州北部豪雨で甚大な被害が発生。復旧には膨大な費用がかかるほか、もともと利用者が少ない区間だったこともあり、鉄道を廃止してBRT化することが決まった。

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