福岡県添田町とJR九州は3月15日、日田彦山線(福岡県・大分県)の運休区間内にある彦山駅について、現在の駅舎を撤去すると発表した。バス高速輸送システム(BRT)の整備に向けた動きが本格化する。
まず今月3月から現駅舎の駅舎内や周辺にある券売機、郵便ポスト、代行バスの停留所、看板などを移転、撤去。4~5月頃から現駅舎を撤去し、6月頃には現駅舎の基礎とホームを撤去する。7月以降はバス専用道の工事が始まる計画で、駅舎跡地を作業ヤードとして活用する。
駅舎の跡地には休憩所・トイレ施設の脇に新しい駅舎(待合所)を整備するほか、イベントスペースや大型バスなども駐車できる駐車場としても利用可能な広さの駅前広場を整備する予定という。
添田町とJR九州によると、現在の駅舎は築80年が経過して老朽化が進んでいる。将来にわたって維持し続けることが難しいこと、駅舎の基礎まで撤去することでホームまでの段差がなくなり、利用しやすくなること、駅前広場が広く活用できることなどの理由から、現駅舎を撤去することにしたという。
日田彦山線の添田~夜明間は2017年7月の九州北部豪雨で路盤が崩壊するなど甚大な被害が発生し、現在も運休中。鉄道を廃止してBRTに転換することが決まっており、彦山~宝珠山間にバス専用道を整備する計画。この区間の前後は一般道を走行し、彦山駅は一般道と専用道の接続地点になる。