小田急電鉄がAI活用で踏切事故防止の実証実験 町田駅近くの「開かずの踏切」で



小田急電鉄は2月6日、カメラ映像と人工知能(AI)を活用した踏切の異常検知システムの実証実験を行うと発表した。2月14日から小田急小田原線の玉川学園前8号踏切(東京都町田市)で実施する。

実証実験のイメージ。【画像:小田急電鉄】

玉川学園前8号踏切は町田駅の近くにある踏切。国土交通省が2016年に公表した資料によると、ピーク時間の遮断時間が1時間あたり40分以上の「開かずの踏切」とされている。

実証実験では、ノキアソリューションズ&ネットワークスが販売しているIoTクラウドサービス「Space-Time scene-analytics」(スペースタイムシーンアナリティクス)を活用し、踏切監視システムの映像を解析。これにより踏切内での異常状態の検知を強化することを目指す。今回の実証実験では、踏切内のさまざまな動作を収集し、AIで分析する。実験期間は3月までの予定。

小田急によると、ノキアのスペースタイムシーンアナリティクスを鉄道の踏切に活用するのは世界初。将来的にはAIによる解析結果を用いて近くを走る列車を自動停止させるなど、踏切事故を防止できる監視体制の構築を目指すとしている。