熊本市電「上下分離」2022年度検討業務の公募型プロポ公告

熊本市交通局は5月6日、同局が運営する路面電車(熊本市電)への「上下分離方式」の導入に向け、本年度2022年度の制度設計検討業務の委託先選定を公募型プロポーザル方式で実施すると公告した。業務規模の上限は860万円。

熊本市電の路面電車。【撮影:鉄道プレスネット】

上下分離方式の導入では軌道運送高度化実施計画を策定する必要があることから、軌道施設の管理の方法(上下の役割や業務分担、人員配置など)や軌道運送事業者の法人格・職員に関すること、軌道運送高度化事業の内容・予定期間、事業の実施に必要な資金額と調達方法などを検討する。また、国土交通省など関係機関との協議や必要な資料の作成も行う。

参加表明の締切は5月16日17時で、提案書の提出締切は5月27日17時まで。5月31日には審査に伴うヒアリングを実施する予定だ。

上下分離方式は鉄道や空港などで施設を保有、管理する事業者(下部)と運営を行う事業者(上部)を分離する方式。公設型の上下分離では公共団体が施設を保有し、運営事業者に無償で施設を貸し付ける。これにより安定した運営が可能になるとされる。路面電車では札幌市電などで導入されている。

札幌市電に導入された上下分離方式のイメージ。【画像:札幌市】

熊本市交通局は2021年3月に策定した「熊本市交通局経営計画(2021~2028)~市電 100 年、そして次の世紀へ~」で、経営基盤の強化策として安定的な人材確保・育成や収益力向上、経営効率化などを挙げている。これらの施策に取り組むためには「現在の運行形態や経営形態では解決困難な課題」が多いとし、公社化や上下分離方式の導入などの検討を行うことも盛り込んだ。

交通局はこの経営計画に基づき上下分離方式の検討を進めている。2022年度の検討では、2021年度に実施した検討内容に基づき、検討項目の整理や洗い出しなどを行う。

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