函館市電のレトロ電車「箱館ハイカラ號」GWに運行 乗車不可だが「写真撮って」



函館市企業局交通部(函館市電)はゴールデンウィークの5月4日、30形39号「箱館ハイカラ號」を運行する。貸切運行で一般客は乗車できない。

函館市電のレトロ電車「箱館ハイカラ號」。【撮影:草町義和】

運行予定時刻は次の通り。

駒場車庫前11時19分→湯の川11時26分
湯の川11時35分→函館駅前12時07分→函館どつく前12時22分
函館どつく前12時38分→十字街12時45分
十字街12時48分→谷地頭12時56分
谷地頭13時12分→函館駅前13時27分→駒場車庫前13時55分

雨天時は5月5日に順延する。5月5日も雨天の場合は500形501号で運行する。

「箱館ハイカラ號」は1993年から運行されているレトロ電車。もともとは1910年、千葉県成田市内の路面電車(成宗電気軌道)として製造されたもので、1918年に函館市内の路面電車を運行していた函館水電に譲渡。1937年、「ササラ電車」と呼ばれる除雪車に改造された。

1943年の路面電車の市営化後も除雪車として運用されていたが、1992年に運用を終了。函館市の市制施行70周年記念事業の一環としてレトロ風の旅客車に改造され、1993年から「箱館ハイカラ號」として運行を開始した。

通常は毎年4月中旬から10月31日まで雨天時を除く土曜・休日を中心に運行されているが、2020年以降は新型コロナウイルスの影響を受け通常運行を取りやめており、これまでに数回、一般客を乗せずに走行した。

今回の運行も市電応援団体による貸切運行企画によるもので、一般客は乗車できない。函館市は「一般のお客様のご乗車はできませんが、沿線から箱館ハイカラ號を撮影して、現在募集中の『函館市電写真コンテスト』へ応募してみてはいかかでしょうか」と呼びかけている。写真コンテストの応募締切は6月30日。

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