「西松任」仮称のままで開業へ 北陸本線「新駅」白山市が候補選定、出入口名も



石川県の白山市は3月8日、北陸本線・加賀笠間~松任間に設ける新駅について、駅名と出入口名の候補を決めたと発表した。駅名候補は「西松任駅(にしまっとうえき)」で従来の仮称のまま。出入口名候補は上り線側を「白山口(はくさんぐち)」、下り線側を「日本海口(にほんかいぐち)」とした。

西松任駅のイメージ。【画像:白山市】

駅名・出入口名は昨年2021年10月から11月にかけ一般から募集。駅名は947人、出入口名は701人の応募があった。白山市は駅名・出入口名の募集後、市内小学校へのアンケート調査や鉄道事業者の意見などを踏まえ、駅名等候補選定会議で意見を取りまとめた。

駅名候補は「松任駅との位置関係がわかりやすい」「リズム感がよく発音しやすい」「金沢駅に対する西金沢駅・東金沢駅と同様に松任駅と西松任駅をセットで覚えてもらうことができる」「松任の名が残る」「既に仮称で多くの方に根付き、市民に浸透している」との理由から「西松任駅」が選ばれた。

出入口名候補は「上り線側出口を出た先には市の象徴である白山、下り線側には日本海があり、誰にでも分かりやすく親しみがある」などとして「白山口」「日本海口」が選定された。

西松任駅は加賀笠間駅から2.5km、松任駅から1.9kmの位置に設けられる新駅。6両編成に対応した長さ130mの相対式ホーム2面2線が整備される。このほか、駅待合室と券売機(下り線側)、IC簡易改札機、跨線橋(こせんきょう)1カ所、エレベーター2基が設けられる。

北陸新幹線・金沢~敦賀間の延伸にあわせ2024年春に開業の予定。同時に西松任駅を含む北陸本線の金沢~大聖寺間はJR西日本から経営分離され、石川県の第三セクター、IRいしかわ鉄道が運行事業者として経営を引き継ぐ見込みだ。白山市は今後、運行事業者に駅名・出入口名の候補を報告。その後、所用の手続きを経て正式に決定する予定としている。

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