JR西日本「携帯できるICカードリーダー」開発中 コミュバスとの乗継割引などOK



JR西日本と同社グループJR西日本テクシアの2社は2月22日、小規模な交通機関向けに「簡易型IC端末」の開発を進めていると発表した。来年度2022年度内の提供開始を目指す。

現在のIC車載機と簡易型IC端末の対応表。【画像:JR西日本】

簡易型IC端末は、JR西日本のICカード「ICOCA(イコカ)」のバス・地域鉄道への展開の一環。従来の車載型カードリーダーに比べ小さく、車内のポールなどに設置したり携帯したりすることも可能だ。均一運賃計算や任意額精算、乗継割引、ICチャージに対応する。定期券には対応しない。多区間の運賃精算は手入力による精算になる。

2社によると、簡易型IC端末はコストなどの面でICカードシステムの導入が難しかった小規模な交通機関向け。バス・地域鉄道向け「ICOCA」システムを既に導入しているバス・鉄道路線からコミュニティバスやデマンドタクシーなどへの乗継割引にも対応し、シームレスな輸送サービスを提供する。また、定期券のネット購入機能などのサービス追加も引き続き検討するという。

「ICOCA」はJR西日本の鉄道路線のほか、2月22日時点で中国JRバス・近江鉄道(バス)・湖国バス・松江市営バス・一畑バス・四日市あすなろう鉄道・富山地鉄(路面電車)が導入済み。おのみちバス(4月1日から)と宇部市営バス(3月15日から)も導入予定だ。

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