名鉄・岐南~名鉄岐阜「高架化」仮線の詳細設計など計上 岐阜県予算案、準備本格化



岐阜県は2月9日、来年度2022年度当初予算案の概要を発表した。予算規模は8869億円で、前年度2021年度当初予算に比べ165億円(1.9%)の増加。名鉄名古屋本線を高架化する連続立体交差事業(連立事業)の事業費は、2021年度(5000万円)の6倍以上となる3億3000万円を計上した。用地買収や着工に向けた準備が本格化する。

高架化完了後の「統合駅」のイメージ。【画像:岐阜県】

内訳は国庫1億6500万円、県債7410万円、負担金8100万円、一般財源990万円。仮線(高架橋の工事が完了するまで列車が走る仮設の線路)の整備に必要な詳細設計や用地測量などを実施する。

この連立事業は名鉄名古屋本線の岐南~名鉄岐阜間2.9kmのうち約2kmを高架化し、13カ所の踏切を解消するもの。いずれの踏切も踏切道改良促進法に基づく「改良すべき踏切道」に指定されており、ピーク時の遮断時間が40分以上の「開かずの踏切」もある。

事業主体は岐南寄りが岐阜県、名鉄岐阜寄りは岐阜市。高架化区間内にある茶所駅と加納駅を廃止する一方、茶所~加納間はカーブを緩くするとともに「統合駅(仮称)」を新設する。

2020年3月に都市計画が決定しており、早ければ本年度2021年度内に事業認可される見込み。着工から完成までには15年程度かかるとみられる。

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