広島市は1月31日、来年度2022年度当初予算案の概要を発表した。予算規模は全会計1兆2214億1441万1000円で前年度比3.7%減。このうち一般会計は3.6%減の6588億8140万9000円とした。鉄道関係は「新交通西風新都線整備の推進」や「東部地区連続立体交差事業」を引き続き計上した。
新交通西風新都線はアストラムラインを広域公園前駅からJR山陽本線の西広島駅まで延伸するもの。整備推進費として3億290万円を計上した。このうち1億8120万円が一般財源。残りは国庫補助金(4750万円)と市債(7420万円)で賄う。
2022年度は地質調査や駅舎などの基本設計、環境影響評価を行う。「令和一桁代後半」(2024~2027年頃)に広域公園前~石内東(仮称)間を部分開業し、「令和10年代初頭」(2028年頃)の全線開業を想定している。
東部地区連続立体交差事業は13億7390万円(国庫補助7億1550万円、市債5億9240万円、一般財源6600万円)を計上した。この事業は山陽本線の向洋~海田市間とその前後の山陽本線・呉線の線路を高架化するもの。このうち向洋駅付近が第1期区間として着工した。2022年度は詳細設計と仮線路の工事、用地買収などを行う。2023年度以降は高架工事や関連道路整備工事も始まる予定だ。
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