北陸エリアのフリーパス「大幅値下げ」敦賀~直江津は8.3割引、地震からの復興を応援



JR西日本は2月14日、北陸エリアのフリーパス「北陸おでかけtabiwaパス」を期間限定で大幅に値下げし、利用日などの制約も緩和すると発表した。同社は「能登半島地震を踏まえた北陸を応援する取り組み」としている。

「北陸おでかけtabiwaパス」で利用できる北陸本線の普通列車。【撮影:草町義和】

「北陸おでかけtabiwaパス」はJR西日本のアプリ「tabiwa by WESTER」専用のフリーパス。従来の発売分の場合、土曜・休日の1日に限り北陸エリアのJR線や第三セクター鉄道線を自由に乗り降りでき、発売額は大人2450円、子供980円だった。

2月14日~3月14日の発売分は利用期間を2月16日~3月15日とし、平日も含め1日に限り利用できるように。従来発売分は利用日の1カ月前10時から利用日の3日前まで発売していたが、利用日の前日まで購入できるようにする。発売額は大人のみ980円に値下げする。

利用できる路線は次の通り。

●JR西日本
北陸本線:敦賀~金沢
小浜線:敦賀~青郷
越美北線:越前花堂~九頭竜湖
七尾線:津幡~七尾
氷見線:高岡~氷見
城端線:高岡~城端
高山本線:富山~猪谷
大糸線:糸魚川~中土

●IRいしかわ鉄道
IRいしかわ鉄道線・金沢~倶利伽羅

●あいの風とやま鉄道
あいの風とやま鉄道線:倶利伽羅~市振

●のと鉄道
七尾線:七尾~和倉温泉

●えちごトキめき鉄道
日本海ひすいライン:市振~直江津

えちごトキめき鉄道の日本海ひすいラインなど第三セクター鉄道の路線も利用できる。【撮影:草町義和】

利用できる列車・座席は普通列車の普通車自由席。在来線の特急列車は特急券・指定券を別に購入すれば利用できる。新幹線は利用できない。

大人の所定運賃と比較した場合、小松~金沢28.4kmの往復利用(1020円)や福井~越前大野34.0kmの往復利用(1360円)より安い。敦賀~直江津307.9kmの片道利用(6210円)では8.3割引ほどになる。

JR西日本は「(能登半島地震の)直接的な被害のなかった地域を含め、北陸全体で観光客が減少するなどの影響も出てきている」とし、「北陸おでかけtabiwaパス」の大幅値下げに加えネット予約サービス「e5489」のポイントバックキャンペーンなどを実施。地域ごとの復旧の状況を踏まえつつ北陸に足を運んでもらうための取組を推進するとしている。

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