国土交通大臣は1月31日、JR九州と佐賀・長崎鉄道管理センターが申請していた長崎本線・肥前山口(江北に改称予定)~諫早間の鉄道事業を許可した。同区間は西九州新幹線の開業にあわせ、上下分離方式に移行する。
JR九州は肥前山口~諫早間の第2種鉄道事業(ほかの鉄道事業者から線路を借りて列車を運行する事業)の許可を受けた。管理センターは第3種鉄道事業(ほかの鉄道事業者に線路を貸す事業)の許可を受けた。
肥前山口~諫早間は60.8km・14駅で単線。西九州新幹線の武雄温泉~長崎間が今年2022年秋頃に開業するのにあわせ、上下分離方式に移行する。
整備新幹線の並行在来線は従来、JRから経営を分離して第三セクター化するのが原則化していたが、肥前山口~長崎間は沿線自治体が経営分離に反対。自治体が線路を保有してJR九州に貸し付ける上下分離方式に移行し、JR九州は開業後23年間、運行を維持することで2016年までに合意していた。
この合意を受け、佐賀県と長崎県は線路施設を保有する一般社団法人として管理センターを設立。昨年2021年8月、JR九州と管理センターが鉄道事業許可を申請していた。
《関連記事》
・長崎本線「上下分離」で廃止届出・許可申請 整備新幹線の「並行在来線」初ケース
・長崎「ジャパネット・ロープウェイ」スタジアムシティ延伸、来年度にも方向性