阿佐海岸鉄道「DMV」予約受付きょうから 少ない定員+珍しさで当面混雑か



阿佐海岸鉄道が12月25日から営業運行する鉄道・道路両用車「デュアル・モード・ビークル(DMV)」の予約受付が、きょう12月2日の12時から始まる。DMVは一度に運べる人数が少なく、当面のあいだは予約利用が基本になる。

阿佐海岸鉄道に導入されるDMV。【画像:徳島県】

初日の12月25日は午後から運行し、室戸方面への運転は行わない。下りは阿波海南文化村→道の駅宍喰温泉間で8本運行され、上りは道の駅宍喰温泉→阿波海南文化村間の7本と海の駅東洋町→阿波海南文化村間の1本が運行される。運賃は阿波海南文化村~道の駅宍喰温泉間で800円。

このうち下りの1便目と2便目は「DMV運行開始記念便」とし、乗車予約対象者を募集して抽選で決定する。記念便の運行時刻は次の通り。

DMV運行開始記念便(1):阿波海南文化村12時36分→道の駅宍喰温泉13時11分
DMV運行開始記念便(2):阿波海南文化村12時47分→道の駅宍喰温泉13時22分

記念便の(1)と(2)を選択して応募することはできない。当選した場合は上り便も含め予約できる。

(1)道の駅宍喰温泉13時18分→阿波海南文化村13時53分
(2)道の駅宍喰温泉13時29分→阿波海南文化村14時05分

記念便の乗車希望は12月2日12時から6日23時59分まで、阿佐海岸鉄道が電子メールで受け付ける。メールの件名に「運行開始記念便乗車予約申込」と記入し、本文には住所・氏名・年齢・性別・電話番号を記入する。当選者には12月10日までにメールで予約方法を案内する。

12月25日の14時02分以降に発車する便と12月26日以降の便は、高速バス予約サイト「発車オ~ライネット」で予約を受け付ける。あらかじめ「発車オ~ライネット」に会員登録する必要があり、予約と同時にクレジットカードでの決済が必須だ。原則として2カ月先の便までの予約を受け付ける。

初日の12月25日は全席予約制。12月26日以降の運行開始当初は16席を予約対象とし、その後は予約状況をみながら臨機応変に対応するという。ただし室戸方面への便は全席予約制。阿波海南~海部間など短い区間は予約できない。

阿佐海岸鉄道のDMVは阿波海南文化村~阿波海南駅~甲浦駅~道の駅宍喰温泉間で運行され、このうち阿波海南~甲浦間は鉄道線路(阿佐東線)を走行。その前後の区間は道路を走る。運行本数(臨時便除く)は平日が13往復。土曜・休日は12往復で、このうち1往復は室戸方面に乗り入れ、阿波海南文化村~海の駅とろむ間を走る。

DMVはマイクロバスをベースにした鉄道・道路両用車のため、1両の座席定員が18人と少ない。阿佐海岸鉄道の通常の利用者数なら輸送力に問題ないとみられるが、世界的にみても珍しい鉄道・道路両用車の営業運行になることから、当面のあいだは混雑しそうだ。

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