大阪府は10月6日、大阪市中心部を南北に縦断する鉄道新線「なにわ筋線」について、今月10月から本格的な工事に着手することを明らかにした。10年後の2031年春の完成を目指す。
大阪府議会の本会議で都市整備部の谷口友英部長が答弁した。それによると、昨年2020年の認可取得以降、整備主体の関西高速鉄道が用地取得や鉄道施設の詳細設計などを進めてきた。今年2021年10月中には中之島駅と西本町駅(いずれも仮称)の駅部において、本格的な工事に着手するという。
なにわ筋線は、大阪駅北側の再開発エリア(うめきた2期地区)に設けられる北梅田駅(仮称、開業時は大阪駅に編入予定)とJR難波駅、南海電鉄の新今宮駅を結ぶ計7.2kmの新線。おもになにわ筋の地下を通り、中之島や難波を経由する。
大阪府や大阪市などが出資する第三セクターの関西高速鉄道が第3種鉄道事業者として線路施設を整備、保有し、JR西日本と南海電鉄が第2種鉄道事業者として同社から施設を借りて列車を運行する。総事業費は約3300億円で、完成すると大阪(梅田)~関西空港間の所要時間が10~20分程度短縮される。
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