三菱重工業は9月22日、アラブ首長国連邦(UAE)を構成するドバイ首長国の全自動無人運転鉄道システム「ドバイメトロ」の運行・保守と路面電車「ドバイトラム」の運行サービスを開始したと発表した。
ドバイメトロは2009年、ドバイトラムは2014年にそれぞれ開業。三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング(MHIENG)とフランス国鉄(SNCF)グループのケオリス社、三菱商事の3社によるコンソーシアムが今年2021年3月、ドバイメトロの運行・保守事業とドバイトラムの運行事業をドバイ首長国道路交通局(RTA)から取得した。契約期間は9年で、最長6年のオプションが付く。
コンソーシアムは4月に事業会社「ケオリスMHI」を設立。9月7日にドバイメトロのアル・ラシディヤデポ駅で式典が開催され、三菱重工の細見健太郎欧州・中東・アフリカ総代表や、RTAのアル・タイヤ大臣、ケオリス社のベルナルド・タバリ国際CEO、ケオリスMHIのワラス・ウェザリル常務取締役などが出席した。
ドバイメトロは2路線で全長90km、53駅。129編成が運用されている。ドライトラムは全長10.6kmで11駅あり、11編成が運用されている。年間乗客数は2019年時点で約2億1000万人。
三菱重工によると、MHIENGが海外の都市軌道交通の運行事業に参画したのは、これが初めて。ドバイメトロは10月1日から開催されるドバイ万博の重要な交通手段になるという。
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