三菱重工業は3月23日、三菱重工エンジニアリング(MHIENG)などで構成されるコンソーシアムが、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国にある全自動無人運転鉄道システム「ドバイメトロ」の運行・保守事業権と路面電車「ドバイトラム」の運行事業権を取得したと発表した。同国道路交通局(RTA)と契約を締結した。
コンソーシアムを構成するのは、MHIENGとフランス国鉄(SNCF)グループのケオリス社、三菱商事。三菱重工によると、MHIENGが海外における都市軌道交通の運行に参画するのは、これが初めてという。
今後、ケオリス(出資比率70%)とMHIENG(同25%)、三菱商事(5%)の3社で事業会社を設立し、現行の運行・保守事業者からの移管を経て今年2021年9月から事業を開始する予定だ。契約期間は最長15年(9年プラスオプション最長6年)。
ドバイメトロは2009年に開業した2路線・計90kmの全自動無人運転鉄道システムの鉄道路線。ドバイの国際空港と主要地域を結んでいる。最初に開業した約75kmの本線を三菱重工がリーダーを務めた5社コンソーシアムでEPC(設計・調達・建設)を請け負った。ドバイトラムは2014年に開業した路面電車で、高層ビルが立ち並ぶマリーナ地区の計10.6kmを結ぶ。