札幌市電を運営する札幌市交通事業振興公社は6月10日、M100形電車のM101号車について、10月31日をもって営業運用を終了すると発表した。
M100形は1961年にM101号の1両のみ製造。このほか、集電装置がなく他の車両からの電力供給がないと走れないTc1形のTc1号も同時に製造され、ラッシュ対策としてM101+Tc1の2両連結編成で運用された。M101号を「親」、Tc1号を「子」と見立て、「親子電車」と呼ばれていた。
2両連結だが車両の通り抜けができない構造で使い勝手が悪く、のちにA800形電車などの連接車が導入されたこともあって、Tc1は1970年に引退。これ以降はM101形のみ運用されていた。
「子」のTc1は現在、札幌市の交通資料館で静態保存されている。「親」のM101も同館で保存される見込みだ。
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