JR東日本のサステナ債、横須賀・総武快速線と男鹿線の新車製造に充当



横須賀・総武快速線に導入されるE235系のイメージ。【画像:JR東日本】

JR東日本は1月17日、「第1回サステナビリティボンド・無担保普通社債」の発行条件を決めたと発表した。発行総額は300億円。新型車両を横須賀・総武快速線と男鹿線(秋田県)に導入するための資金を確保する。

募集方法は公募で年限は10年。発行価格は額面100円につき100円とし、応募者利回りは単利で年0.220%。払込期日は1月27日。償還期限は2030年1月25日になる。

横須賀・総武快速線に導入されるのはE235系電車。すでに山手線に導入済みだが、横浜・総武快速線用として塗装や仕様などを一部変更したタイプが新たに745両(11両編成51本と4両編成46本)が製造される計画だ。山手線用のE235系にはなかったグリーン車も製造される。2020年度から順次完成の予定だ。

男鹿線では蓄電池電車のEV-E801系「ACCUM(アキュム)」が2017年に2両(2両編成1本)導入されており、これを増備する。烏山線(栃木県)に導入されたEV-E301系が直流方式なのに対し、EV-E801系は交流方式。JR九州の蓄電池電車BEC819系「DENCHA(デンチャ)」をベースに開発された。

サステナビリティボンドは「環境・社会的問題双方の解決に資するプロジェクトを資金使途とする債券」(JR東日本)。E235系とEV-E801系は、従来車両よりエネルギー消費量と二酸化炭素(CO2)排出量を削減しているほか、バリアフリー対策も強化している。

同社がサステナビリティボンドを発行するのは初めて。発行総額は国内の会社では過去最大になる見込みだ。

男鹿線のEV-E801系。【撮影:草町義和】