島原鉄道「赤字だから作れた」ボールペン 3色すべて赤、赤字経営分かるグラフ付き



島原鉄道(長崎県)は11月21日、オリジナルグッズ「島原鉄道 同色赤字ペン」を発売する。同社は「赤字の鉄道会社だからこそ作れた珠玉の一本」としている。

赤字経営の島原鉄道が発売する「同色赤字ペン」。【画像:島原鉄道】

構造は3色ボールペンと同じだが、色はすべて赤。一方で芯の直径が3本とも異なっており(0.5・0.7・1.0mm)、太さの異なる三つの赤字を引くことができる。ボールペンの上部には、島原鉄道の車両を模した「しあわせの黄色い列車マスコット」が付いている。

発売額は550円。赤字経営の推移を分かるグラフが描かれた台紙も付く。諫早・本諫早・多比良・島原・島原船津の各駅と島鉄バスターミナル、雲仙営業所、小浜ターミナル、諫早ターミナルホテルで販売するほか、ネットショップのしまてつショップでも販売する。ネットショップではセット販売(3・5・10・50・100本、1本あたり500円)も行う。

島原鉄道の列車。【撮影:草町義和】

島原鉄道は島原半島北部東岸の諫早~島原港間43.2kmを結ぶ鉄道路線や、島原半島一帯の路線バス・フェリーを運営。沿線の人口減少や少子高齢化などで厳しい経営が続くなか、新型コロナウイルス感染拡大による利用者の減少で経営悪化に拍車をかけている。

2019年度は全体の経常赤字が1億4554万8000円。このうち鉄道事業は1億2673万2000円、自動車運送事業は8908万7000円の赤字だった。島原鉄道は「同色赤字ペン」の発売について「コロナ禍の中、厳しい経営状況が続く島原鉄道ですが現状を打破し黒字を目指して発売します」としている。

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