七尾線の新型「521系」10月3日から 国鉄電車413・415系は来春までに引退へ



JR西日本の金沢支社は9月4日、北陸エリアのダイヤ改正を10月3日に実施すると発表した。七尾線(石川県)に新型車両の521系電車を順次導入し、来年2021年春までに普通列車の車両を統一する。

七尾線用の521系100番台。【画像:JR西日本】

今年2020年10月3日以降、521系で運転される七尾線の普通列車は上下計12本。金沢発5時29分・9時52分・13時31分・14時30分・18時50分・22時17分の七尾行きと、七尾発7時15分・7時31分・11時35分・16時46分・19時33分・20時34分の金沢行きが2両編成の521系で運行される。このほか、北陸本線と城端線、氷見線の一部列車で時刻の見直しが行われる。

521系は2006年にデビューした、JR西日本の普通列車用の電車。直流1500Vと交流2万V/60Hzの2種類の電気方式に対応しており、直流電化路線と交流電化路線のどちらも走れる。これまで北陸本線や湖西線に導入され、北陸本線・金沢以北の経営を引き継いだ第三セクターのIRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道も導入している。

金沢~七尾間は、交流電化のIRいしかわ鉄道線・金沢~津幡間と直流電化の七尾線・津幡~七尾間に分かれており、521系なら両線を直通運行できる。

七尾線には、従来の521系から仕様を一部変更した車両(100番台)を導入する計画。車体の帯が従来の青からあかね色に変更されており、出入口には車載型のICカード改札機を設置している。昨年2019年から順次完成し、現地への搬入が進められている。最終的には30両(2両編成15本)が導入される計画だ。

来年春には普通列車の車両が521系に統一され、現在運用されている国鉄電車の413系と415系は引退する予定。これにあわせて七尾線の全線がJR西日本のICカード「ICOCA」(イコカ)のエリアになる。利用者の多い駅にはIC改札機を設置するが、それ以外の駅では521系100番台の車載型ICカードを使って改札を行う。

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