東武鬼怒川線のSL列車が「無人運転」 ネットでライブ配信、ウェブ会議でおもてなし



東武鉄道は6月20日、運休中のSL列車「SL大樹」に乗った気分を楽しめるオンライン乗車体験イベントを実施する。実際に「SL大樹」を客がいない状態で運転し、その様子をウェブ会議サービス「Zoom」(ズーム)を使って参加者にライブ配信する。

新緑の時期を走るSL列車「SL大樹」。【画像:東武鉄道】

6月20日に運転されるのは、「SL大樹5号」(下今市13時00分発→鬼怒川温泉13時48分着)と「SL大樹6号」(鬼怒川温泉15時37分発→下今市16時14分着)。ライブ配信は各回1時間程度だ。座席指定券は発売されず、車内に客がいない「無人運転」になる。

東武鉄道は下今市駅や鬼怒川温泉駅のホーム、「SL大樹」車内などから映像と音声を配信。「この時期しか見られない沿線の花や新緑などの風景をご覧いただくことで、日光・鬼怒川エリアの魅力を感じていただく」という。また、ズームを使うことで双方向のコミュニケーションを行い、SL観光アテンダントが参加者を「おもてなし」するという。

参加費は無料だが、参加者自身がパソコンやスマートフォンなど(カメラ・マイク機能付きの端末を推奨)でズームのアカウントを取得する必要があるほか、東武鉄道のウェブサイトで公開しているメールアドレス宛に参加希望を伝える必要がある。募集人数は合計90人で、申し込みの締切は6月11日12時。当選者には6月18日までに参加に必要な情報を返信する。

ライブ配信のイメージ。【画像:東武鉄道】

「SL大樹」は鬼怒川線の下今市~鬼怒川温泉間で運転されているSL列車。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて4月11日から運休しており、再開は7月を予定している。東武鉄道の広報部は取材に対し「(再開に向けた)試運転にあわせてオンライン乗車体験イベントを行うということではなく、この企画のために走らせることにした。参加者の皆さんには、SL列車の運転再開への期待感を持ってもらえればと思う」と話した。

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