島原鉄道の運賃「45%値上げ」申請 20年ぶり、急激増加の緩和措置も



島原鉄道(長崎県)は12月1日、鉄道旅客運賃の上限変更認可を国土交通省の九州運輸局に申請した。認可された場合、島原鉄道は来年2026年4月1日に運賃を改定する予定。値上率は45%程度だが、上限の範囲内で実際に設定する運賃(実施運賃)は値上率を大幅に抑える。

島原鉄道の列車。【撮影:草町義和】

申請中の上限運賃は、普通旅客運賃の初乗りが現行150円のところ70円値上げの220円。平均値上率は普通旅客運賃が44.8%、定期旅客運賃が通勤・通学とも45%になる。

ただし、認可後に届け出る予定の実施運賃は「急激な負担増加を緩和するため」とし、普通旅客運賃の初乗りは30円値上げの180円に。平均値上率は普通旅客運賃を19.8%、通勤定期旅客運賃を19.9%、通学定期旅客運賃を7.9%に抑える予定だ。

おもな区間の普通旅客運賃(実施運賃ベース)は、諫早~本諫早1.5kmが30円値上げの180円。諫早~島原40.5kmは290円値上げの1750円で、諫早~島原港43.2kmは310円値上げの1850円になる予定だ。

島原鉄道線の主要区間の現行運賃と改定運賃(実施運賃)の比較。【画像:島原鉄道】

消費税率の変更に伴うものを除くと、島原鉄道の鉄道旅客運賃改定は20年ぶりになる。同社によると、近年の少子高齢化や人口減少などに加え、燃料費や原材料費の高騰、老朽化した車両整備費や施設維持費が大幅に上昇していることから、運賃を改定することにしたという。同社は「将来にわたり地域に不可欠な生活交通を維持するためには運賃の見直しが避けられない」としている。

島原鉄道はこのほか、一般路線バスの上限運賃変更認可も申請した。普通旅客運賃の場合、平均値上率は上限運賃ベースで51%としつつ、実施運賃ベースでは22.2%に抑えるとしている。

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