秩父鉄道「大幅増発」ダイヤ改正 沿線「プレミアム・アウトレット」オープンで



秩父鉄道は9月13日、ダイヤ改正を10月1日に実施すると発表した。沿線のアウトレットモール「ふかや花園プレミアム・アウトレット」(埼玉県深谷市)のオープンに伴い、増発などを行う。

ふかや花園駅に入線する秩父鉄道の列車。【撮影:草町義和】

秩父鉄道によると、熊谷~寄居で増発を実施。「ふかや花園プレミアム・アウトレット」最寄駅のふかや花園駅に急行列車が新たに停車する。ふかや花園駅の停車本数は現在、平日が60本で土曜・休日が58本。ダイヤ改正後は平日92本、土曜・休日94本になり、30本以上増加する。「ふかや花園プレミアム・アウトレット」のオープンやバーゲンなどの繁忙期には臨時列車を運行する。

また、急流の渓谷などの観光スポットがあることで知られる長瀞へのアクセス向上を図るため、羽生・熊谷~長瀞で折り返し列車を設定する。一方で「生活様式の変化」を踏まえ、始発列車と最終列車の時刻変更、急行列車と一部区間の各駅停車運転本数を見直すという。

SL列車「SLパレオエクスプレス」新たにふかや花園駅い停車する一方、武川駅は通過になる。これにより停車駅は熊谷・ふかや花園・寄居・長瀞・皆野・秩父・御花畑・三峰口の各駅に。ダイヤは平日と土曜・休日ともに共通となる。「ふかや花園プレミアム・アウトレット」オープン後の10月22日~11月6日は下り「パレオエクスプレス」の運行区間を寄居→三峰口に短縮する。

秩父鉄道のSL列車「SLパレオエクスプレス」。【画像:秩父鉄道】

秩父鉄道はこのほか、駅名看板の多言語化と駅番号制(駅ナンバリング)の導入を9月中旬以降、順次実施する計画。今後のインバウンド需要の回復を見込み案内の改善を行う。駅名標は「沿線地域の自然や歴史の特色を活かし、地域の皆さまが愛着をもてるデザイン」に変える。駅名表記は日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語の4カ国語に対応。駅ナンバリングは秩父鉄道の路線記号「CR」と数字2桁を組み合わせる。

デザインのリニューアルと駅ナンバリングの導入などが行われた駅名標。【画像:秩父鉄道】
ふかや花園駅の駅舎。【撮影:草町義和】

「ふかや花園プレミアム・アウトレット」は三菱地所グループのアウトレットモール。10月20日の第1期オープンが予定されている。敷地面積は約17万6800平方m、店舗面積は約2万7500平方m。店舗数は133店舗で約3000台の駐車スペースを備える。整備地の近くを秩父鉄道の線路(永田~小前田)が通っていることからアクセス新駅の整備が計画され、4年前の2018年10月にふかや花園駅として先行開業していた。

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